About

精神障害者保健福祉手帳のまとめ-9割はメリットで1割はデメリット?

120303

「そもそも精神保健福祉手帳ってなに!?」

「所持しておくことで就職活動にどのようなメリット・デメリットがあるの?」

「その他就職活動以外の場でどのような福祉サービスが受けられるの?」

など精神保健福祉手帳を持っていない方は、このような疑問を抱いたことはありませんか?

 

実際私が働いているところで、統合失調症を患わっている30代女性の方から上記3つの質問を受けたことがあります。

 

その方は支援を受けながら一般就労することを希望していたので、手帳の申請をすすめました。

 

その理由は、手帳を持っていないと障害者求人に応募することができないからです。

 

手帳とは、「私は障害者です!」と世間に証明する、いわゆる免許証や資格みたいなものです。

 

ですから障害があり手帳を持っていない人は、障害者と認められないため一般求人しか応募することができません。

 

このように手帳を取得する・しないかで、応募先の範囲も変わってきます。

 

生活面についての福祉サービスでは、国に納める税金が安くなったり、病院にかかるお金も安くなったりします。

 

そのほかにも手帳には様々な福祉サービスを利用することができます。

 

手帳の申請をこれから行う方や予定のある方は、精神保健福祉手帳についてまとめてみましたのでぜひ参考にしてみてください。

 

精神障害者保健福祉手帳とは

国の法律で定められた精神障害の状態(長期にわたり日常生活又は社会生活への制約がある)の人に対して、社会復帰の促進と自立と社会参加の促進を図ることを目的に制度化されたものです。

 

手帳を所持することで就労支援機関の就職サポートや税制上の優遇措置、生活保護の障害者加算や携帯電話の利用料割引など様々な支援を受けることができます。

 

精神保健福祉手帳制度は1995 年 10 月に制定されましたが、まだまだ歴史が浅いことから受けられる支援の許容範囲が狭いことが現状の課題としてあげられます。

 

その点、身体障害者手帳は1949 年、療育手帳は 1960 年に制定され、40 年以上の歴史があるため、手当てや医療費の補助などの福祉サービスが充実しています。

 

申請の対象となる障害

国の法律で定められた精神障害の状態(長期にわたり日常生活又は社会生活への制約がある)の人というのは、次のような障害のことをいいます。

  • 統合失調症
  • うつ病、躁うつ病などの気分障害
  • てんかん
  • 薬物やアルコールによる急性中毒又はその依存症
  • 高次脳機能障害
  • 発達障害(自閉症、学習障害、注意欠陥多動性障害等)
  • その他の精神疾患(ストレス関連障害等)

※手帳を申請するためには、精神疾患による初診から6ヶ月以上経過していることが条件になります。

ですから、精神疾患と診断されてもすぐには手帳を申請することはできません。

 

手帳の等級について

1級 精神障害であって、日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のもの(概ね障害年金1級に相当)
2級 精神障害であって、日常生活が著しい制限を受けるか、又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のもの(概ね障害年金2級に相当)
3級 精神障害であって、日常生活若しくは社会生活が制限を受けるか、又は日常生活若しくは社会生活に制限を加えることを必要とする程度のもの(概ね障害年金3級に相当)

 

手帳の有効期間は?

手帳の有効期限は交付日から2年となります。

 

手帳の更新を希望する方は、2年ごとに診断書を添えて福祉事務所または市町村の担当窓口で更新の手続きを行います。

 

有効期限の3ヶ月前から更新申請を行うことができ、更新が認定された場合は、有効期限の翌日から2年後が新たな有効期限となります。

 

手帳を持つ人が死亡した場合や、精神障害の状態が軽くなり手帳が不要になった等の理由により手帳を返還する場合は、「精神障害者保健福祉手帳返還届と手帳」を福祉事務所または市町村の担当窓口に提出してください。

 

手帳の更新の際に注意しなければいけない点は、診断書に「状態が軽くなってきているから日常生活もしくは社会生活にあまり制限がない」というような感じに書かれていると、等級が下がる可能性が高くなります。

 

等級が下がれば障害年金をもらっている人は、額が少なくなるかもしくは全くもらえなくなる可能性も高くなるため、担当医に等級が下がらない程度に書いてくださいとお願いしてみてください。

 

といっても手帳の等級は医師が決めることではないので、等級が下がったときに医師のせいにするのはくれぐれもやめましょうね。

 

9割はメリットで1割はデメリットのそのワケとは?

デメリット

手帳を持つことによりデメリットに感じている方はあまりいないようですが、しいて言うなら手帳をはじめて持つときは、自分自身が「障害者」だということ実感する点です。

 

手帳を受け取ったときは複雑な気持ちになるかもしれませんが、手帳を取得することで様々な福祉サービスを利用することができますし、必要性を感じなければいつでも返還することだってできます。

 

ですから手帳を取得する前に、どのように活用していくかをメリットを読んだあとに具体的に考えてから取得することをおすすめします。

 

そのあとで申請するかしないかは、本人のご自由だと思いますので。

 

それと手帳を取得した方がよく言うのは、精神障害者保健福祉手帳には、「JRや高速、航空機の割引がない。またバスの割引範囲も狭いし、医療費助成も1級のみだから助成の範囲が狭い」という不満の声を漏らします。

 

身体障害者手帳や療育手帳と比べて福祉サービスが充実していないその理由は、実は患者会 (精神疾患の当事者が結成する会) や家族会 (精神疾患者を抱える家族達の会) によるものでした。

 

当初、厚生労働省は身体障害者手帳と同様に、手帳に顔写真を添付することを考えていましたが、患者会 (精神疾患の当事者が結成する会) や家族会 (精神疾患者を抱える家族達の会) が反対したため、写真の添付はしないことになりました。

 

その結果JRなどでは、本人確認を取れない精神障害者保健福祉手帳は割引ができないことになってしまったわけです。

 

しかし平成18年10月より、手帳に写真貼付欄が設けられることとなりましたが、未だにJRなどの割引がされないのはどうしてなのか私もわからない状況です。

 

メリット

精神障害者保健福祉手帳を持つことのメリットは、その人がどのような状況に置かれているかでメリットの感じ方も変わってきます。

 

たとえばこの記事のはじめのほうでも言いましたが、就職活動で支援を受けながら就職を目指している方の場合、手帳があることでハローワークの障害者求人に応募することができます。

 

またどのタイミングで求人が掲載されるのかもわかりませんので、ハローワークから希望している求人を紹介されることもあります。

 

これは就職・転職求人サイトや就労移行支援機関でも、同じようなサポートを受けることができます。

 

手帳があることで障害者求人に応募できるって言うけど、一般求人と障害者求人とどう違うの?という疑問をお持ちの方は、こちら「一般求人と障害者求人の違いについて!」の記事を読まれてください。

 

次に働いてて所得税や住民税の控除を希望されている方の場合、手帳があることで控除手続き行うことができます。

 

仮に所得控除が27万円、住民税控除が27万円で、それぞれ10%ずつだと両方で5万4千円が年末調整のときに返ってきます。

 

このように手帳を持つことにより、社会面や生活面で様々な役立つ福祉サービスを利用することができます。

 

そのほか公共機関や税金などの割引・減免サービスを利用することができます。

 

詳しくは下記でまとめてみましたのでぜひ参考にしてみてください。

 

精神障害者保健福祉手帳で受けれるサービスのまとめ

全国一律に行われているサービス

・公共料金等の割引

・NHK受信料の減免

・税金の控除・減免

・所得税、住民税、相続税、贈与税の控除

【所得税の控除】1級:40万、2級以下:27万
【住民税の控除】1級:30万、2級以下:26万
【相続税の控除】1級:70歳になるまでの年数×12万、2級以下:70歳になるまでの年数×6万
【贈与税の控除】1級:非課税6000万

 

・自動車税・自動車取得税の軽減(手帳1級の方)

その他

・生活福祉資金の貸付

・手帳所持者を事業者が雇用した際の、障害者雇用率へのカウント

・障害者職場適応訓練の実施

 

地域によって行われていることがあるサービス

・公共料金等の割引

・鉄道、バス、タクシー等の運賃割引

・携帯電話料金の割引

【au】スマイルハート割引(基本料金および通話料などが5割引)
【NTT docomo】ハーティ割引(基本料金及びi-modeなどが6割引)
【softbank】ハートフレンド割引(ホワイトプラン基本料無料など)

 

・上下水道料金の割引

・心身障害者医療費助成

・公共施設の入場料等の割引(水族館・動物園・映画館・美術館・博物館など)

※私は大の映画好きということで、全国の映画館を中心に障害割引の料金表をまとめてみました。

【109シネマズ】1,800円→1,000円
【TOHOシネマズ】1,800円→1,000円
【MOVIX】1,800円→1,000円(映画館によっては付き添い2人まで)
【ユナイテッド・シネマ】1,800円→1,000円
【ワーナー・マイカル・シネマズ】1,800円→1,000円
【シネマサンシャイン】1,800円→1,000円
【T・JOY】1,800円→1,000円
【コロナシネマワールド】1,800円→1,000円(付き添い2人まで)

手当の支給など

福祉手当

通所交通費の助成

軽自動車税の減免

その他

公営住宅の優先入居

 

※そのほか詳しい割引サービスなどについてはこちらのサイトに書かれています。→(http://shogaisha-techo.fanweb.jp/

 

手帳の申請に必要な書類と流れ

精神障害者保健福祉手帳の申請に必要な書類は、

①障害者手帳申請書

下記の画像のような書類をお住まいの福祉事務所または、市町村の担当窓口でもらってください。

 

書類をもらったあとは自ら書くことになりますが、もしわからない場合は両親と一緒に書きましょう。

【表】 【裏】
techou01_shou techou02_shou

 

②障害者手帳用の診断書

精神障害と診断された日(初診日)から6ヶ月を経過したあとに、精神保健指定医に診断書を書いてもらってください。

 

精神保健指定医は大きな病院であれば必ずいると思いますので、不安な方は事前に病院へ確認をとってみてください。

 

診断書の作成は病院によって料金が変わりますが、約8,000円程度はかかると思います。

 

それと障害年金もしくは、特別障害給付金を受給していることを証明する書類(年金証書等)の写しがあれば、診断書は必要ありません。(※年金証書等の写しが添付されていれば、必ず手帳が交付されます。

 

てんかん、発達障害、高次脳機能障害等については、精神科以外の科で診療を受けている場合、それぞれの専門の医師に診断書を書いてもらってください。

③本人の写真

写真の大きさは縦4cm×横3cmで、申請日から1年以内に撮影したものです。

 

以上の3点が揃ったところで、お住まいの福祉事務所または市町村の担当窓口に書類を提出してください。

 

手帳の申請に関して、本人が困難な状態であれば家族や医療機関関係者等が代理で行うこともできます。

 

申請後は各都道府県・政令指定都市の精神保健福祉センターで審査が行われ、認められると手帳が交付されます。

 

お住まいの福祉事務所または市町村の担当者から連絡が来ますので、連絡後取りに行くと手帳を受け取ることができます。

 

その際、簡単な福祉サービスや注意点について説明を受けます。

 

このときに「福祉のしおり(ガイドブック)」をもらうことができるため、お住まいの地域で受けられる福祉サービスについてはそちらで確認することができます。

<障害者で確実に就職を目指したい方はこちらがおすすめ!>

<障害を強みにして就職したい方はこちらがおすすめ!>

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • follow us in feedly

関連記事

記事はありませんでした

Message

メールアドレスが公開されることはありません。

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>

PAGE TOP ↑